介護現場における「提供」と「支援」の言葉の意味を考える

社内報で職員に定期的に法人についての解釈と今の現場でいうとこういう事だよね、とかみ砕いたを担当しています。

職員向けへの問いかけも含んでいますが、当会の考え方について、これからサービスのご利用を考えている方や一緒に働こうと考えてくださっている方に対して、共有できたらと思い社内報の一部を投稿します。

理念の中にある「提供」「支援」の言葉について、考えたいと思います。

理念の中での使われ方は『生活の場の提供』『一緒に、楽しく安心した生活の支援』で使われています。

サービス業として、料金を支払って頂く対価の代わりに安心安全の暮らしの場を提供している事は間違いないと思います。
しかし、現場において「提供」という言葉は、理念の中にある『一緒に、楽しく安心した生活の支援』とベクトルの矛先が違う意味も含みます。

「提供」は提供者側が被提供者に何かを差し出すという意味になります。

一方、介護現場の自立支援・自律支援はご利用者に提供するものではなく、ご利用者自らが自分の意思で選ぶ事を支援(サポート)し、できない事を支援(サポート)する事です。

当会の理念にある『一緒に、楽しく安心した生活の支援』の為に、例えば「を提供する」となると、そのレクリエーションの内容が利用者が選んだわけではなく、一方的に受ける(提供される)という意味に受け取れます。

主語は利用者にあるのが基本なので、ご利用者と一緒に、ご利用者がやりたいと思う事、やりたいと思っていると推測される想いの代弁(アドボカシー)の上、支援をさせていただく事が介護職の関わり方であり、言葉の使い方なのではないかと考えます。

これをきっかけに今一度、皆さんがでご利用者、ご家族に対して使っている「提供」と「支援」の意味合いとそれを受け止める側にたって使う言葉の意味を考えてみてください。

介護現場における「提供」と「支援」の言葉の意味を考える


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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。