今さらの令和6年度介護報酬改定の柱

3年に一回の介護報酬改定が一部の介護サービスを除き令和6年4月1日に施行されました。

一番大きなインパクトがあった介護職員の確保にまつわる話しを共有します。

団塊の世代が75歳以上になる2025年以降、ますます介護のニーズは増えていく事は明らかになっていますが、介護が必要な高齢者の生活を支援する介護職が全く足りていない状況です。

厚労省が出しているデータで少し古いですが、2040年には280万人が必要だと予測を出しています。

2024年段階で介護報酬の改定率を見ていると、必要数に全く足りていないのだと察します。

今回の改定率は介護職員処遇改善加算として介護職員の手元に届く予定です。

この介護職員処遇改善加算は、例えば国が6000円分賃金改善する予算を組みましたと発表しても、そのまま6000円が介護職員の手に渡るという仕組ではありません。

むしろ、誤解を招く伝わり方を発信するのであれば、国から直接介護職員へ給付すべきです。

介護職員処遇改善加算で得られる報酬は事業所の売り上げに大きく左右されます。なので、各事業所の稼働率、売り上げが低下すると国が6000円改善しますと発表しても満額の支給ができません。

また、法定福利費といって社会保険料等もこの6000円の中から引かれます。

国から直接介護職員へ処遇改善改善に必要な金額を支給すれば売り上げにも関係ないですし、法定福利費はかからず、さらに事務職員の人件費もかからないので、介護事業所としてはメリットだらけなのです。

私達ができる事は一人でも多くのご利用者に選ばれる事業所づくりです。

各事業所がご利用者に選ばれる事、そして専門職の配置やサービス提供の質を評価される加算を取得する事で収入が増え、処遇改善加算で得られる報酬があがり、介護職員へ還元できるのです。

施設長として、現状を受け止め、今回の法改正であっても法人の成長の機会だと考え、組織力の強化を図っていきます。

今さらの令和6年度介護報酬改定の柱


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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。