グループホームにお住まいの方で、籠づくりの名人がいらっしゃいます。
作っている様子に皆さん興味があるようです。
ご自宅に住んでいた頃、ご家族も「もう作れないのではないか」と思っていたそうです。
完成した籠を見た時に「私たちが知らないお母さんもいる」と仰っていたとスタッフより聴きました。
認知症だから何もできない・できなくなる ではありません。
認知症は生活を営む上でさしつかえがある状態になっていることがあり、その部分に対し支援は必要かもしれません。
一方、自転車をこぐ、楽器を演奏するという繰り替えすことで獲得される手続き記憶は保持されやすいということは介護職は良く知っています。
今回も籠の編み方をお伝えしたわけでもありません。その方が獲得してきた技能を発揮するきっかけに介護職がなった。
ということにすぎません。
このように自分が好きなこと、特技で誰かに認めてもらえたり、喜んでもらえたりすることって、シンプルに自分自身に置き換えても嬉しいことですよね。
それが次へのモチベーションになります。
そのサイクルが介護職が関わらずお住まいの方同士で「あなた上手ね、教えて」「私にもつくって」というやりとりがあると最高ですよね!
介護職は”黒子”とよくいいますが、まさにそうだと思える出来事でした。
【ぬくもりの園は介護事業を展開しています】
介護が必要になっても個人の尊厳と意思を何より一番大切に、生活の質(QOL)向上に向けて、喜び・笑顔のある日々をサポートします。
在宅の介護サービス・グループホーム・働きたい方へ(総合ホームページ)
社会福祉法人嘉祥会ぬくもりの園
24時間見守りのある安心のシニア向け住宅(サ高住)
清住の杜町田
■ こちらの記事もあわせてご覧ください。
- ケアワーカーの仕事の本質は、”自分で選ぶを支える”
- 当事者が実際に困っている状況に出会って、いろんなことが動き出した
- 素敵な当たり前
- アウトソーシングという考え方
- 脳の外付けハードディスクみたいなノート
- 尊厳について私の考えを職員と共有
- 認知症治療薬が普及した世界で私達介護職は
- 本をきっかけにした認知症の人にやさしいまちづくりワークショップにて
- D-sake
- 清住平夏祭りに行って来ました(*^_^*)(7/25)
The following two tabs change content below.
彌 一勲
特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。
ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。
認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。
最新記事 by 彌 一勲 (全て見る)
- 介護福祉士の専門性とは? - 2024年1月31日
- 根拠のある介護(ケア)とは? - 2024年1月24日
- キュア中心からケア中心へ~保険医療2035~地域包括ケアシステムのその先の未来 - 2023年8月9日