介護職のイメージアップ戦略

皆様こんにちは!嘉祥会ブログ担当の彌 一勲(ひさし かずひろ)です。

先日、わが母校のアルファ医療福祉専門学校に新年のご挨拶と在校生の就職状況を聞きに行ってきました。

介護職のイメージアップ戦略

先生方と意見交換している中で、介護人材確保についての話しになった時に出たキーワードとしてタイトルであるような「介護職のイメージアップ」というものがでました。

私がこの業界に入る前からそして今までずっとこのテーマは宙ぶらりんになっているというか、具体的に「何か」なくずっときているような気がしています。
それくらい慢性的で人材確保の根本的な解決策とわかっていてもやれていない。

よく引き合いに出される美容師。

美容師の労働環境についてのアンケートが

http://www.kisc.meiji.ac.jp/~kuroken/html/13Watanatsu.pdf
このアシスタントの場合、勤務時間は朝9時から夜の九時までの 12 時間である。【図3】 勤務時間中は昼食・夕食を食べられないのは当たり前で、忙しい時にはトイレにすら行け ないこともあるそうだ。営業時間が終わると、23:30 頃まで練習し、掃除や片づけ等をし て 24:00 頃に帰るのが常とのことだった。ただし、ヘアモデルを呼んで施術の練習をする 場合は 25:00 頃迄かかったり、ヘアーショーや大会前には美容室に泊まり込みで練習を行 ったりすることもあるそうだ。

厚生労働省の調査によれば、美容師一人あたりの一か月平均休日取得数は「6日」と答 えた美容室が最も高く、46.3%となった。次いで「5日」が 20.8%、「7日」が 16.3%とな っている。週休二日制をとっている美容室は全体のわずか 10%にも満たない。【図4】

これだけ見ると、最高にハードな職業だという事になってしまいますね。

嘉祥会のグループホームとか残業ほぼないに等しいですからね・・・月に9日は休みですし・・・

美容師もあるサイトで見ると3年以内の離職率が80%だって。これだけハードだとそうですよね。逆に3年続けば離職率は下がるようで、慣れとやり甲斐があって続くんでしょう。

やりがいという意味では介護職は非常に感じやすい職種です。

学生を対象にしたアンケートがありました。

http://www.hws-kyokai.or.jp/images/ronbun/all/201008-5.pdf
介護職を辞めた経 験がある106人にアンケート調査を行った結果, 利用者との関係において97%の人は介護職はや りがいがあると答えており,辞めた理由として 最も多かったのは,「職場の人間関係」や「スキルアップ」のためとなっていた。

働いた職員97%がやりがいを感じるという職業ですよ?!

残業ほぼほぼなくて、やりがいを感じている職員97%。これだけ見たら最高ですよね。

ここで出てくるのが、世間からのイメージ。
メディア等がこぞって介護に対してマイナスイメージを抱かせる報道や、実際起こった虐待の事件だけを報道しているのがかなりイメージに影響しているのは間違いない。

介護業界を全く知らない学生と親御さんが見学に来られた際に言われた事ですが「介護って虐待とか拘束とか当たり前にやっているんじゃなかったんですね」と実際仰った方がいらっしゃいました。

私達は誠心誠意接していますから、世間のほんの一部の人たちが起こした事件や問題を真に受けてしまう人が大勢いる事をそこで感じました。

日韓関係や日中関係が緊迫しているとテレビでは日本の国旗を燃やしたりデモをやっている人が映されて、いかにも全国民が怒っているかのような感じに報道されますが、実際にその時韓国や中国に行っていた人に帰国後聞くと「何それ?」とか知らない事もあるぐらい。
一部の人だけなんですよね。

介護もそういう報道をされている感じ。

美容師は離職率入職して3年以内に離職率80%と言われても、志す人の分母が多い。

イメージって大切。

だから私もアルファの先生方に「学生の段階で介護についてのやりがいを伝えたい」と
お願いしました。

メディアがそうくるなら、こっちも色々とやってやるぞ。という気持ちです。

結局、メディアでの報道が世間のイメージで払拭できないのは、私達介護職の力不足だからでもあります。

介護職として働いてみて、外に向けて発信するのが苦手な人が多いと感じています。

目の前にいるご利用者と自分で完結して、そこに展開された素敵なエピソードや思考は大切にしまってしまうんですね。
それでいいんですが、これからは発信する事も介護士の仕事かなと。

介護士の養成校のカリキュラムにICTとか営業とか基礎知識をいれるべきです。
損はないし、ICT化する事でおそろしく業務効率ってあがるんです。
知識がないとアレルギー反応でなかなか難しいので。

事務処理をするのに決まったフォーマットで思考回路停止しないで、改善を重ねる事で新たな視野も生まれます。この分野は私が好きなのでまたの機会に。

とくかく私、嘉祥会は介護職のイメージアップに頑張っていきますよ。
やっている事が尊いしそして楽しいんですもん、簡単。あとはフォロワーをどれだけ持てるかです。

ぜひご協力ください!

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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。