介護の仕事を初めて体験した学生の意見を読んで思った事

ぬくもりの園には通年、小学生から大学生・初任者研修修了者が介護体験で来園されます。

皆さまのほとんどが初めて介護施設に足を踏みいれる方々で、イメージしている介護の仕事は「暗いイメージ」「認知症の人」という事が毎年多く見受けられます。

先日もベランダから入居者が転落した等というニュースが流れていましたが、新聞のコラム含めメディアでは介護の明るい材料は皆無と言えるくらいです。

そんな背景も影響してか、介護の仕事にポジティブな印象を持ってくる学生さんはかなりの少数です。

介護業界はいくらでも暗いニュースはありますが、実際体験した学生さんのほとんどは、プラスの意味で「イメージが変わった」とコメントを残して帰ってくださいます。

まず、大前提として、ご利用者、ご入居者は学生の大半から見たら全員かなり年上という事です。
当たり前ですが、これが本当に重要です。

緊張して自分から積極的に話す事は学生からは難しいです。しかし、ご利用者が一声先にかけてくれたり、話しをしてくれるのです。
学生さんからはそれが「本当に助かった」という声がよく聞かれます。

現場の介護スタッフとして、良い介護サービスを提供するという事ももちろんですが、年上の人生の先輩にいい意味で甘える事で早く打ち解けて行く様に感じています。

あと見受けられる感想としましては、「介護って職員が何から何まで全部やってあげるものかと思っていたが、一人一人に合わせてできる所はやってもらい、できない所を手伝うものだと初めて知った」という感想が多いです。

色々なご状態の方がいらっしゃる中で、ひとりひとりに合わせた自立支援が基本的な考え方なのが介護です。そういうものを実感し、これからの自分の人生の糧になってくれると私達は幸せです。
実習で馴染んで「また来ます」と言ってくれた大学生や、ご利用者と将棋をした小学生が「あのおじいちゃんと勝負がついてないからまたくる」と言ってくれたり「最終日は寂しくなりました」等、聞いているだけで微笑ましく、そして嬉しい言葉をいただきます。

学生さんや子供達が私達スタッフのモチベーションを上げてくれていたりします。
本当に一人一人ありがとうございますと言いたいくらいです。

介護職として大変な事ももちろんありますが、メディアやネットで取り扱われる問題は本当にごく一部の人、会社、法人だけです。
ちゃんとやっている人、会社、法人の方が多いです。

学生さん達がぬくもりの園に足を踏み入れ、今まで植えつけられた介護業界に対してのマイナスイメージが180度変わりプラスに向いてくれるのはとっても嬉しいです。

年間250人くらいの保育園生から大学生が来園してくれていますが、一人でも介護業界に対してプラスのイメージを持って帰ってくださるように努めないといけないと改めて思いました。

介護の仕事を初めて体験した学生の意見を読んで思った事

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