認知症施策推進大綱の予防の定義をみんなにおさえておいてほしい

認知症施策推進大綱https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000076236_00002.html
をご存じですか?医療従事者も他の職種の方も知らない人が多いと思いますが、2018年の段階で65歳以上の約7人に1人の500万人以上が認知症と言われている日本において、非常に重要なテーマとなっている事なので、多くの方に一回読んでいただきたいと思っています。

今回はその中でも大きなテーマであるというについてまず共通認識を持ちたいと思います。

認知症施策推進大綱の大きなテーマで「共生と予防」が挙げられており、「予防」がこの大綱でどんな定義なのかしっかり把握しないと誤解されておかしくないので、改めてここで抑えておきましょう。
介護のプロである私達が認知症予防という言葉を聞いて、大きく間違った認識を持つ事はないと思いますが、医療介護等従事者以外の人が「認知症予防」と聞いて思う事は、「認知症にならないように」予防していくという受け取り方をすると思います。

予防については大綱の基本的な考え方に定義づけされています。
”「予防」とは、「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味である。”

本屋やメディアで「〇〇で認知症予防」という言葉は、購買者や視聴者を増やす為の謳い文句です。
医療介護従事者ではない人達が得る情報は限られています。
特効薬は今のところ存在しません。脳トレの認知症予防もエビデンスが十分とは言えない状況です。

認知症は加齢や病気に伴い、誰もがなり得る可能性があります。
認知症になったとしても、人生がそこで終わるわけでも、すべて忘れてしまうわけでもありません。

自分事になりにくく、認知症当事者の声がまだまだ世間に届いていません。
認知症施策推進大綱の中でも「普及啓発・本人発信支援」があげられています。
認知症当事者本人の言葉を届けたい。認知症と診断された人達の実際の生活の様子を知ってほしいという想いから、町田市で草の根運動として「D-books」という取り組みを地域の書店さん協力の元、行っています。
https://kashokai.com/blog/archives/13555
TUTAYA町田木曽店さんでも設置がありますので、立ち寄った際に手にとってみてください。

今回は「予防」についての共有でした。

認知症施策推進大綱の予防の定義をみんなにおさえておいてほしい


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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。