一瞬一瞬の関わりが大切

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デイサービスに通っているSさんがある日、家で作った籠を持ってきてくれました。
何も言われたなかったら、どこかで買ってきたかと思うような出来栄えに感動。
後日、そのことについてお話しすると「そうだったっけ?下手だから恥ずかしい」と笑顔で返答された。
作って渡してくれたことは覚えていなかったけれど、作ったものを褒められ感謝の言葉を聞いたその時は、とても嬉しそうな顔をしていた。
認知症の人は、その一瞬一瞬の関わりが大切。

一瞬一瞬の関わりが大切

「歳をとってくると、最近のことは忘れて、昔のことばっかり良く覚えているでしょ。だから思い出はしっかり作っておかないと」とMさん。
しかし、最近一緒に外食したことが印象的だったのか「この前の集まりはよかったよね。色んな人が集まって賑やかで。また行きたいね」と言っていた。
今日が何月何日何曜日か覚えていなくても、朝ごはん食べたことを覚えていなくても、数日前の外食は覚えている。
認知症だから何もわからないではなく、印象的なこと、楽しかったこと、嬉しかったこと、辛かったことはきっとこうやって鮮明に覚えている。
だからできないことが今後増えてきても、私たちと一緒に楽しい思い出を一つでもつくってもらえたらなと強く思った。

一瞬一瞬の関わりが大切

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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。