ご利用者と職員共同で夏野菜を育てる

当法人が借りている畑で野菜を植えました。

茄子、きゅうり、トマト、ピーマンの夏野菜です。

毎年グループホーム、デイサービス、ショートステイともに各事業所の庭にもご利用者と一緒に野菜を育てて収穫し、楽しんでいますが、今年は畑に植えてみました。

ご利用者と職員共同で夏野菜を育てるご利用者も色々な状態の方がいらっしゃり、畑仕事ができる人も限られますが、以前農業をやっていらっしゃった方は畑仕事が不慣れなスタッフの手付きなどを見ていると「そんなんじゃ駄目よ」と普段杖をついて歩いている方が杖をつかわずにテキパキと動き始めて活き活きし始めるんですよね。

すごく頼もしいです。
普段「悪いね」「手間かけるね」という言葉を口にされる方がいらっしゃいます。
しかしこういう得意分野、できることを通して年下の人に教えるって、自然の関係性の状態という感じをうけます。

自然の関係性とは難しく考えず、私が年上の人にあたりまえに敬語を使っているような感じです。

話がそれましたが、畑にあえてご利用者の方に協力して植えてもらったのは、次に繋がることができないかなという思惑があります。

1つは園芸療法としてひとつ自分の法人でパケージ化できないか。ということです。園芸療法と言うならば、そこにアセスメント、実践、評価、検証があり経過がどうであったのかとアウトカムをしっかり評価しなくてはなりません。今の現状はまず農業できるかっていう段階。

2つ目は野菜をみんなで育てて、収穫し、旬のものを食べる!という一連のすごく大切で素敵なことはもちろん継続しつつ、認知症の方の働く場所として確保できないかということ。

正直自分自身は野菜を育てたこともないので、何がコストがかかり、どんな手間を経て、どんな日常的な世話が必要でということを把握していません。
なので、その全てを把握し、この作業をお任せできるwな、この時期にこんなことが考えられるからという収穫までの過程をご利用者と協力者に相談しながら野菜を育てています。

一連のことを把握できたら、では具体的にどうやっていくかをプランできるわけです。

ご利用者と職員共同で夏野菜を育てる

認知症の方の働く場。今考えているのは認知症の方と一緒に野菜を育て収穫し、路上販売でもしようかなと思っています。路上販売で売れ残ったら色々法人で利活用しようかなと。
売れた分お金をお支払いする。または、皆さんで外出や外食の予定を立てそこに当てたり、地域の喫茶店や認知症カフェでも行ったスタバに行くなど色々と考えています。

社会参加、社会で役割をもって。

生きているだけでも十分にそれは達成されているのですが、もっと社会生活的に考えて進出していくのがいいのかなと思っています。

それが好きな人はですけれど。

無理に強要しません。

しかし理想としての頭の中のフローを並べると

ご利用者(認知症の方)と野菜(無農薬)の世話をする ➡ 収穫し路上販売する ➡ 買う人喜ぶ ➡ ご利用者お金稼ぐ ➡ 地域で消費する。

なんていうことを思い描いています。地域の経済を回す役割を担う。すごく自然なことですが、入居をきっかけに少なくなることです。

こういう流れを作りたい。

野菜は無農薬で育てるので、今年はグループホームのご利用者に虫除けスプレーを作っていただきました。にんにくとか唐辛子をつかって自然にも野菜にも人体にも優しいと思われるやつです。

これもですが、肥料をまいたり、トマトの苗を棒にヒモで結んだり、水を上げたり、きゅうりのツルをネットに絡ませたりと色々とできることがあることも今回野菜を育ててわかりました。できることの範囲内でも野菜を育て収穫するまでのプロセスの中ですごく活躍の場があることがわかりました。

D活のワークショップ、竹林ボラで体験させていただいたことをどうにかこちらでも小さいことから形にできないか。というのでちょっとづつ種をまき、育て、形にしようという一つの事例です。

 

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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。

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