当法人と株式会社日本トータルライフの合同研修でケアニンという映画の上映会を行いました。
ケアニンという映画ですが、私も紹介していただくまでは知りませんでした。
厚生労働省が推薦している映画で、知っている人からはすごい反響がある映画だったようですね。
DVD販売していないんですよね。
どうしても私もそしてトータルライフの担当者も見たい!というのが事の発端で、映画の上映会という新しい研修スタイルを試みました。
認知症で人生終わりになんて、僕がさせない
のフレーズ。
認知症になった時点で人生が終わり
というのは、私も介護の仕事につく前は思っているところも正直ありました。
それは認知症について何も知らず、漠然と何もかも忘れて寝たきりになる、自分の名前も忘れて何もできない。と思っていたからです。
ただ勉強し、実際に認知症の方と関わっていくと全然イメージしていたことと違うことを体感しました。
認知症になっても保持されやすい身体で覚えた手続き記憶に着目すると本当に色々なことができます。
料理、編み物等は女性は上手な方が多いですね。
コミュニケーションでも否定しない、目の前の方の状況に応じての声掛け、また表情、行動、発言からの心理面を考慮して関わると穏やかに、自分が思っていること、またはそのヒントとなる言葉や仕草をしてくれます。
その事や認知症の種類別や既往歴がわかれば、言語障害、幻覚とどんなことが現れるからと留意しながら接することができます。
そういうことが知識としてあり、普通に接していれば認知症の方も穏やかに自分ができることをやりながら暮らしていける。
介護の仕事をやって、自分の老後も絶望でなくなりました。
前置きが長くなりましたが、ケアニンを観た率直の感想は
「介護のしごとって人生と向き合う大切な仕事だよな」
としみじみ思う映画でした。
介護スタッフとして経験してきた実体験、また家族側として味わってきた子育て、親の老い、お別れ等それぞれの立場から実体験と紐づく映画でした。
また世の中が抱く介護現場への印象や認知症に対する考え方と、実際現場でのギャップが描かれていました。
認知症の方が包丁をもって調理する様子や、ノコギリを使って作業する様子は「認知症になったら人生終わったも同然」と思っている方にとっては驚きですよね。
また介護現場のイメージも虐待とか普通にあるんでしょ?介護現場を知らない人がSNSでメッセージを送ることがありますが、そんなダーティーなことってないじゃないですか。
看取りのことも描かれているのですが、私自身の体験がフラッシュバックしました。
自分もあの人の人生にしっかり向き合えたかな。亡くなる前日急に活気が出て「うな重が食べたい」と完食し、翌日亡くなったことなどですね。生活の場に一緒にいさせてもらったケアスタッフもやはり仕事とはいえ、いろんな思い出が蘇ってきて泣いて泣いてということもありました。
介護の現場を知らない人でも知っている人でも見てほしいと思える作品でした。
ケアニンを見て、翌日現場でスタッフ同士でもちろん話しました。
どこにどんな感情をいただいたのか。
あんなこともあったよね、こんなこともあったよね。
見た人によって様々な場面をやはり思い出したようです。
私達もしっかり人生と向き合うケアニンとして、責任をもって仕事に励みたいと思いました。
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彌 一勲
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