もし自分が世話になっている介護職の人が「この仕事は3Kだからね」とドヤ顔で言ったら、もう自分生きていけないかも

皆さんこんにちは!嘉祥会ブログ担当の彌 一勲(ひさし かずひろ)です。
今日は前置きなくさっそく本題です。タイトルのように伝えたい事があるんです。

長文ですから心して読んで下さい。
私は日々情報収集しながらアウトプット兼ねてツイッターやfaebook、ブログで発信したりリツイートしたりシェアしたりしているのですが、その中で、ちょっと待てよこれという記事についてfacebookに投稿しました。
この記事 http://hanjohanjo.jp/article/2017/02/01/7114.html をシェアした際です。

以下の文です。

ノウハウは輸出できるけれど、心は輸出できないし定着しないと感じた。そして私はまだまだ青二才ですから的はずれな事かもしれませんが、あえて言います。
この記事で【3Kの仕事に就きたがる若者が減ってきた。】
とあるが、その着眼点が青二才の私と官民で海外進出している大先生とは違うなと。3Kの仕事と言えば誰もつきたがらないでしょw3Kってまず何だ?と調べたら、きつい、きたない、きけんという事でしたが
そんな風に言う人の元で働きたいですか?
私は何かしらの介護が必要な方が今までの生活に近い形で生活できるように支援させていただき、その人の(生活の質)が少しでも向上できるように介護をしています。
根底には私自身日々のリア充を求めており、好きなことやって死にたいから。学生の時友達と「QOL向上委員会」を作りました。活動内容は、「今を楽しむ!」という若者らしいものでしたが(笑)
病気や介護が必要な状況になってもその方のQOLを求めたい。私と関わる時間でQOLが向上した事を心で思っていただければという気持ちですよ。
きつい、きたない、きけん。それはQOL向上を達成する為の一つでしかないです。
例え話しでよく言うのですが、
「美味しいご飯を食べてもらってお客様に満足していただく」
という目標があったとします。
最高な一品をと思うシェフや作り手なら全国周っていい食材を集めますよね。
そしてや肉の切り方一つこだわる。その熟練のこだわりがある。
そして味付け。誰にも真似できない秘伝のレシピがある。
その過程を経て自分の力で出せる料理を出す。それでお客様が満足していただければ最高。
3Kの仕事につきたがる人が・・・・というのは、私からしたら、じゃがいもの皮をいっぱい剥くのがつらいからやれません。
皿洗いすると手がひび割れするからできません。
と言っているようにしか聞こえないんですよ。そういう文化だったから仕方ないのかもしれませんが。
叶えたいのは「ご利用者のQOL向上」です。三大介助をしたいわけではありません。三大介助がしっかりやって、その上で生きる喜びを感じてもらいたいのが目標。
企業ごとの価値観って違いますね。どっちがいいか悪いかはケアを受ける側の感じ方次第ですから私もこの価値観は一回受け入れて考えてみます。

と怒りの投稿をしたところ、研修等でいつもお世話になっています
松崎匡先生からコメントいただき、非常に考えさせられました。

僕は一刻も早く自分の父を介護事業所に入れたい…
特にこの記事のように「3K仕事だ」などと公言する経営者のところに入れたい(^^)
そして…
「あんたの言うキツい、汚い、危険の原因となってるのは、汚いのはうちの父を指すのかな?」と公開討論したい(^^)

もし自分が世話になっている介護職の人が「この仕事は3Kだからね」とドヤ顔で言ったら、もう自分生きていけないかも

コメント引用させていただきました。(ご本人から了承いただいています)

そうだよね!!

本当にそう。父親を例にコメントいただきましたが、自分に置き換えて考えてみます。

将来介護が必要になり特養に入所した私。
車椅子での移動が基本になってきました。
自分でトイレに行く事ができませんが、尿意や便意はあるので介護職の介助のもと30秒程度立っていられるので便座に座る事ができ、なんとかトイレに行っています。

この状態で既に私は他人に下半身を露出した姿を見られる事になります。それだけで抵抗がある・・・。しかし漏らすわけにはいかない。

私の身長は174cm。体重65㌔。支えるのに容易な身体つきではないです。

そんな生活をしているけれど、の競馬はずっと楽しくやれていて、まぁ、好きなことやって最後は死ねればという感じです。

ある日職場の学生がやってきました。
いつも私がトイレに行き立つ際に支えてくれる男性のAさん(介護)に対し、学生が「介護職のやりがいはなんですか?」と聞きました。

その時に「ご利用者の笑顔が見られた時かな。でもあまりおすすめしないよ。3Kって言われている仕事だからね、それなりに辛い事があるから覚悟もってこないと」

と学生に対し言っていたのを聞いてしまいました。

この時の聴いてしまった私は、松崎先生がコメントしていただいたように思うでしょうね。

「あんたの言うキツい、汚い、危険の原因となってるのは、汚いのは私か?」と。

介護職や世間が当たり前につかってしまう3Kという。しかも今回は官民でアジアに広げていこうというとっても公共性の高めの会社についての記事でしたからもうショックで。

そうか、そういう思想が正しいのか。と。
私は絶対にご利用者の前、フロアで話す事は気を使います。

介護施設にある排泄介助の定時誘導(これもまたおかしいですが)「◯◯さん、トイレいきますか?」と食堂で他人に聞こえるように言う言葉かけ一つとったって私は気になる。

介護職は耳が遠いお年寄りと接する機会も多いですから声がでかいのはでかい。
でも音量を気にして、他の人が聞いて気持ちがいい事なのかどうか、ご本人の気持ちを察してみようという、相手の立場に立つ事が重要です。

◯『介護』を3Kの仕事だって言っている介護スタッフと法人
◯『介護』をQOLの向上の為に汗を流す仕事だと言っている介護スタッフと法人

どっちに関わりたいでしょうか?
私自身は後者です。100%。

これから大切なご両親や配偶者の施設入所を考えている方は、こういう事を意識している会社なのか、法人なのかをしっかり職員に聞いたりホームページを見たりするといいかもしれません。

同じ間取り同じ値段でも、そのサービス内容はえらい違うのが介護業界です。

私は今回の3Kの仕事だからと言ってしまう会社の記事を見て非常に残念でした。
だから介護職を志す人が少なくなるんじゃないですかね。

人の幸せ、ハピネスを達成する為に働くんですよ。
ディズニーランドのキャストと一緒じゃないですか。

世間に発信力のある人やメディアは言葉を選んでいただきたい。
そう強く思いました。

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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。