再度アセスメントにこだわりたいと思った

皆様こんにちは!嘉祥会ブログ担当の彌 一勲(ひさし かずひろ)です。

商店街に介護ステーションがあるので、商店街を行きかう人々を見るとシニアの方が多いのが顕著だと気付きます。

そして城南信用金庫の向こうを見渡すと団地が立ち並んでいます。
桜台は団地が多く、そこにお住まいの方々も65歳を越えた方も多くなっています。
今は階段昇降ができ、荷物をもって歩けるけれど、健康寿命とされる75歳前後に差し掛かった時に、皆様の生活が成り立つためにどうお役に立てるか考える毎日です。

まずは買い物代行でしょうかね・・・。

アセスメント

さて、本題です。

ヘルパーステーションで訪問させていただいております家庭は当然ですが一つとして同じ状況の所はありません。

家の環境、家族構成、同居人の有無、独居、手洗い場までの距離、自炊しているかしていないか、できるのか、できないのか、という組み合わせは天文学的な数字になります。

アセスメントと言って介護ではご利用者の状態を把握するために項目毎で評価し、特記を記入し、ある程度の「その人」を把握し情報を共有していくのが支援の最初にあります。

このアセスメント、最初に行う作業ですがこけると大変な事になるほどに重要なんです。

このアセスメント、そして特記事項ってその評価者の主観によっての判断と、聞き取りのやり方でも大きな違いを生むわけです。

例えば「左手に麻痺があって、動かないんです」とご利用者が言った時、アセスメントをする職員が「そうですか」とアセスメントシートに動かないに〇をつけてしまったら、その情報を見たら左手は麻痺あって動かないという風に受け取ってしまう。

しかし、このパターンにおいてご利用者の頭の中では

「左手に(多少の)麻痺があって、(以前と比べたら自由に)動かないんです」
の括弧のように思っている可能性がある。

介護者も患側(この場合動かない左手)の様子を見て、患側が例えば麻痺があって拘縮している、または麻痺側を保護する三角巾等をつけている様子を視覚でとらえた情報だけで判断してしまうとこの括弧の中を読み取れない。

それなら実際に「握って、開いて(グー・パー)できますか?」「肩はあがりますか?」「それによって痛みはありますか?」と補足の情報をどれだけポイントで聞けるかが大切になってきます。

しっかりアセスメントをしておかないと、プランの内容や支援の介入の方法が大きく変わってきてしまいます。

左手が動かないと判断して掃除を一緒に行う支援で入るのと、左手の動く範囲を聞いてその程度を知って行う掃除の支援では自立支援の観点からして全然違うケアになります。

初回訪問のアセスメント時に一発回答は無理でも日々の関りから色々な情報を収集して、日々変わるご利用者の状態も追ってケアの質を上げていく事をカンファレンスで考えていくのが介護の一連の流れです。

なのでアセスメントを大切に、そして日々変わるご利用者の状態に敏感に反応して、他職種、そして当事業所での情報共有を再度意識して行う。

そして、ケアの質にこだわる。

そんな事を来年度の事業計画にも入れていこうと考えています。

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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。