認知症基本法は当会にとっても大切なものです

皆さんは認知症基本法をご存じですか?法律の名称は「共生社会の実現を推進する為の認知症基本法」となっています。

共生社会の”共に生きる”、”共に生む”がキーポイントです。

この法律ができた背景は急速な高齢化により認知症の人(基本法の表記通り以下も同様、認知症の状態である人を認知症の人という)が増加している事、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるようにする必要があるという事です。

裏返せば、これまでは尊厳を保持しつつ希望を持って暮らす事が難しかったとも言えるかもしれません。

その認知症当事者の「声」が認知症基本法の中からも聴こえてきます。

基本施策①~⑧の中で、②【認知症の人の生活におけるバリアフリー化の推進】、③【認知症の人の社会参加の機会の確保等】というのはまさに認知症の人とその家族が声なのではないでしょうか。

認知症という状態になっただけであって、自分はこれまでどおり自分なのです。認知症という状態にあるからという理由で社会から孤立するのではなく、社会参加の機会があれば自分で選択したいのです。

「全ての認知症の人が、社会の対等な構成員として、地域において安全かつ安心して自立した日常生活を営むことができる」 

これは認知症の人が社会や地域の人から介護されるだけでなく、認知症の状態であってもこれからの高齢化社会を共に地域をつくる構成員である”共に生む”という意味と、認知症を「治そう」「認知症になったら終わり」というベクトルで考えるのではなく、85歳以上になれば低下する認知機能、認知症と”共に生きる”という意味を含んでいるのだと思います。

当会は23年前に開設した時から認知症の状態にあっても、その人らしく個人の意思の尊重と尊厳の重視を大切にしてきた法人です。認知症のあるなしに関わらずに推進する話しですが、認知症基本法を参考に、認知症の人が尊厳を保ち、安心した生活が送れるように努めたいと思います。

共生社会の"共に生きる”、"共に生む”


【ぬくもりの園は介護事業を展開しています】
介護が必要になっても個人の尊厳と意思を何より一番大切に、生活の質(QOL)向上に向けて、喜び・笑顔のある日々をサポートします。

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社会福祉法人嘉祥会ぬくもりの園
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彌 一勲

特別養護老人ホーム、訪問介護にて施設・在宅ケアに関わってきました。 ご縁があって出会った“人”の人生、生活に向き合い、専門職として関わることを大切にしています。介護が必要になってあきらめかけた自分らしい生活を介護士が黒子(きっかけ)となって叶う瞬間、ワクワクしている表情を見られる時にやりがいを感じます。 認知症になっても住み続けられるまちづくりを医療介護従事者、地域住民の方々と一緒に考え、行っています。