リーダー層の研修を行いました。
現場リーダー層は自己研鑽ももちろんですが、所属職員を統率し、心やスキルを育てていく役割を担っています。
フロアで情報共有、決まりごとを周知し実行する際によくあるのが「言いましたよね?」という伝える側と受け手側の認識の差。またその内容の伝わり方が曖昧でリーダーが期待していた行動と違う際に湧き上がる「わかるでしょ」という感情。
私もフロアリーダーになった時によくありました。自分ではしっかり伝達し、頭の中でイメージしたものがフロア実行されるものと思っていました。
実際に動かしてみてそれは幻想だったと思い知るのですが。
伝達手段というと介護職が頭に浮かぶのが「言語的なコミュニケーション」なのか「非言語的コミュニケーション」なのか。
そこから言語的でも口ははっきり見えるようにマスクなどは極力さけて・・・
とか低い声がいいのか、高い声がいいのか、また聴く時は開かれた質問か閉じられた質問がいいのか。ご利用者相手だと瞬間に様々な選択肢を瞬時に選択して話すわけです。非言語も話す角度、視線の位置、ボティタッチも時には有効だったりします。
なのですが、最初は現場のスタッフに対してはそこまで試行錯誤せずに言う言葉の内容、どんな言葉を選ぶかを重要視していました。
職員とコミュニケーションをとる時もご利用者と一緒なんですよね。ときには書面で、図面で、ディスカッションから自ら解決案を出してもらえるようにファシリテーションしてみたり。あえてグループワークにしたり。
試行錯誤しております。
今回の研修ではまさにそのロジックを経験できるものでした。
3名〜4名のグループになり、その内の一人がある図形を見てグループの人に言葉だけで図形を伝えます。それを聞いた残りの人が図形を想像し紙に書きます。
ルールとして最初は図形をみた人が身振り手振りなしに言葉だけで伝える。聴く側は質問、相槌などなし。
図形を見てそれを伝えようと考え、具体的に伝わるように努力します。
それでも伝える側が頭の中でイメージしていることを受け手側が視覚的情報なしに完璧にうけとることはありません。
「◯の右上から△がつきささっている」と聴いても、△は正三角形なのか、二等辺三角形なのか、ささっているとは何センチくらい刺さっているのか。
わかりません。
電話応対でも「少々お待ち下さい」とお待ちいただくのではなく「2分程度お待ちいただけますでしょうか」と伝えたほうがいい。少々という言葉から想像するのは30秒なのか1分なのか4分なのかわかりません。具体的かつ、数値化することでお互いの共通認識が合致します。
また言葉だけでなくテキストで伝える場面、図面で伝える場面があり有効に活用しなくてはなりません。
リーダー層は難しいからこそ面白い。
伝えることからチームが動き出します。
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彌 一勲
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