清住の杜町田お茶会

清住の杜町田もオープンして2か月が経とうとしています。3月開設時にお引越しされた方もいらっしゃれば最近ご入居された方もいらっしゃいますので、顔合わせとウエルカムサービスを兼ねて清住の杜町田の食堂でお茶会を開催させていただきました。

食堂で毎日顔を合わせていて、顔見知りで一言二言お話しした事はあっても改まって自己紹介をされていらっしゃらなかったようでしたので自己紹介から始めました。

清住の杜町田お茶会

皆さま、70年、80年、90年を生きてこられていますので自己紹介と言ってもとって深く長い人生の時間を整理しながら喋っていただきましたので1分、2分という訳にはいきませんね(笑)

生い立ちから、仕事などでいろいろな地域に移り住まわれた方、仕事一筋、家庭を支えてこられた方、若いころから入退院を繰り返してこられた方など本当に様々なご苦労と喜びなどがある人生のほんの一部分を語っていただきました。

 

今回お茶会に参加されたご入居者は戦争を経験された方や関東大震災を幼い頃に経験された方もいらっしゃいました。

経験された事があまりに今の現実とはかけ離れている事ばかりで、その衝撃的な出来事が生まれた時代で当たり前に現実としてあった世の中だった様です。

「生まれた時代が悪かった」と様々な場面で使われる言葉で、現代も耳にする事がよくあります。物があふれ返っており、物体として存在しないビジネス、音楽、文学などの知的なもの、私共嘉祥会が行っている福祉の業界もレッドオーシャンと化しており、飽和している状況に感じます。また少子高齢化が顕著になり人口が実際に減っている日本。確かに「時代が悪い」とそれで片づけるのは簡単かもしれませんが、本当に生きるのにも大変ご苦労がある時代を生きてこられた方にとって、今はすごく恵まれている世の中なのだと痛感しました。

私達嘉祥会のスタッフはこのご苦労が絶えずにあった活気溢れる昭和を生き抜いたシニアの方々に対して敬意をもって何をさせていただけるのか。ずっと駆け抜けてきた人生、肩の荷が下りた方々の生きがい、セカンドライフをいかに有意義なものにできるように関わらせていただけるか考え創造する事が仕事なんだと、お茶会の会話を振り返り非常に難しさとやりがいを感じました。

70歳、80歳、90歳の方々に私のような30歳をやっと迎えようとしている介護士に何ができるのか。介護の専門的な技術や知識は勉強やキャリアを重ねて徐々に身についてきているところではありますが、不躾な発言かもしれませんがシニアの方々のこれからの人生のサポートをさせていただくって言葉遣い一つとっても見抜かれているというか、全然心の成熟度が足りないように感じます。それでも今回のお茶会のように関わらせていただけるのであれば、誠意が相手に伝わるように精一杯頭をフルに回転させてシニアの方々に喜んでいただける事をするのが今の私にとっての使命だと感じました。

 

ご入居者の話の中で徒弟制度という言葉が出ました。

恥ずかしながら徒弟制度というものを知らなかったので、意味を聞いてみると「ある専門職において弟子になり、住み込みで腕を磨く事」だとキャリア40年以上の美容師をされていた女性のご入居者に教えていただきました。

 

なるほど、ネットで徒弟制度を調べると今は歌舞伎や落語の伝統芸能に一部の世界でしか残っていないようです。

Wikipediaより引用すると

徒弟(とてい、apprenticeship)、見習いとは、商人や職人の職業教育制度であり、若い世代を業務に従事させて(OJT)、時には座学(学校教育や読書など)を行う制度。徒弟や弟子であってもキャリアを構築することが可能であり、公的な技能認定を取得することが可能である。徒弟は雇用主と契約した期間、継続的な労働に従事することで、それと引き換えに商売や技能を学ぶことができる。徒弟は一般的には3-6年間となり、徒弟を修了した者は一人前の職人(journeyman)として扱われる。

清住の杜町田お茶会

お茶会は予定より30分を超え、話しに花が咲きました。清住の杜町田に住んでみての改善してほしい事やいい事や今後やりたい事、また実現してほしい事といった意見を聞かせていただきました。

皆さまの想いを受け止め、愛される住居づくりをして参ります。

 

そしてお茶会が終わった後「お茶会楽しかったです」と言っていただけました。なんてありがたい事でしょう。ちょっとご入居者の方と距離が縮まったように感じました。

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