黒子役になれた時

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グループホーム:阪田さん

2016年入職/中途

1. 福祉へのきっかけ、嘉祥会へのきっかけ

体験からの興味

体験からの興味
前職は介護とは別の業界でした。ある時に腕を怪我してしまい、家族に1年ほど介護(介助)をしてもらいました。そうした中で、今度はわたし自身が介護をする側に回ってみたいと思うようになりました。
当時は資格も知識もありませんでしたが、たまたま当時小学生だった子どもが授業で嘉祥会のデイサービスを訪れていたこともあり、「えいや!」と問い合わせをしました。

2.いまの業務など

できないことへの支援

最初の1年目はもう無我夢中で、2年目からは事務や時間の使い方を意識でき、資格も取得して3年目には主任になって更に責任とプレッシャーが増しましたね。
できないことへの支援
入職当初、上司の方からは心構えとして、 「業務にならないでね。手を差し伸べるのは簡単だけど、まずはこの方が何ができるのか、どこまでできるのかを意識してから、手を差し伸べてあげてね。日々の生活はリハビリでもある」と言われて、意識して行動するようにしました。グループホームはあくまで見守りであり、できないことへの支援が大事です。歩行が少し不安な方がいらっしゃった時、アクシデントを起こしたくないのか、この方が来年も歩けるようでいるのがいいか、場面毎で介助の必要性を考えます。
現在は副所長を任され、事務や他のスタッフの方に指示を出すことが増えましたが、「もっと現場で、先頭でやりたい!」と行動してしまい、未だに上司に注意されてしまうこともあります(笑)
 

3.やりがいなど

自然な介護

自然な介護ができた時にやりがいを感じます。何気なく淹れたお茶が美味しいと言われた時の笑顔や、普段は介助を拒まれたりする方が気持ちのタイミングが合った声掛けができ、入浴された時に「さっぱりした、ありがと」と言われた時などです。ご本人がご自身のペースでやれたように感じた時は、自分が自然な黒子役になれたようで、すごく充実感がありますね。最近は行政の介護の仕組みを知ることも面白くなってきました。
やりがいとは異なりますが、うちのグループホームのベランダが好きです。共用の中庭もあるのですが、天気の良い日にご入居者がご自分の洗濯物を、ご自分の部屋のベランダで、ご自分のペースで干しています。私が見学した中ではベランダがないグループホームが多いかったのですが、こうした日常の動作が「自立支援」にもなると考えます。中庭でみなさんでの日向ぼっこ、ご自分のベランダでの日向ぼっこ、どちらも大事にしていきたいです。
休みの日は、コロナ禍の前は一人で動くのが大好きで、映画鑑賞や、カフェで読書などしていました。

4.これから

地域の方がもっと来てくれるような機会を増やしたい

認知症になった方が人生に対してどう考えているか、どう生きたいかは当たり前ですが其々なので、難しい部分ですね。ケアプランは人それぞれですが、どうしても画一的になりがちなように思います。
地域の方がもっと来てくれるような機会を増やしたい
ただ、生活歴でやってもらうと、もう全くできないものがあります。現在と、ご本人の「やりたい」という希望や自負との乖離に、ご本人が苛立ちを覚えてしまうこともあります。これでは自尊心を傷つけてしまっているのではないか、と感じます。生活歴はもちろん大事にしつつ、現実とのギャップをどう埋めるようなアプローチをすれば良いかを日々考えています。
これからは、以前に中庭で行っていたカフェイベント(ぬくもりカフェ)のようなものをまたやりたいですね。 ふらっと遊びに来てくれるような、もっと地域に開かれた場所にしたいです。ご入居者とどこかに一緒に出掛けるのも良いのですが、どうしても全員では行けない時があるので、地域の方がぬくもりの園に来てくれるような地域交流の機会も増やしていきたいですね。
 
 

ご入居者のこれまでの生活、これからの「やりたい」を一緒に考えてくれる方をお待ちしています!

※記載内容はインタビュー当時のものです。